「どうしてこんなに時間がかかるの?」なんて言わないで。

9月5日の投稿でもご紹介した本のなかに「問題に取り組んでいる子どもに『どうしてこんなに時間がかかるの?』と言ってはいけない」という記述がありました。

もちろん入試演習など時間内に取り組む訓練もあります。(前回の投稿で紹介した英語のプログラムは、まさにそのパターンですね。)

でも、そういった状況でないかぎり、じっくり取り組むことはいいことです。

 

保護者や指導者からの「どうしてこんなに時間がかかるの?」という言葉は、すぐに模範解答を見る、解法の丸暗記になるなど、手を抜いて時間を短縮する方向へお子さんを誘導しているようなものかもしれません。

「(説明するのを)待って!考えさせて!!!」の連続で「うーん、見事というくらいなかなか進まないなぁ」という日もあります。

今回ご紹介している板書の回(2枚とも)など、まさにその典型でした。でも、それはいいことだと思います。

 

 

少し話は変わりますが、京都橘大学の池田修先生が「湯舟の法則」という説を唱えていらっしゃいます。

これは実感としてよくわかる話で、先生の著書を拝読してから(ひまわり社から出ている「教師になるということ」という本だったかと思います)、年に1回は子どもたちや保護者の皆さんにお話しするようにしているものです。

 

湯舟にお湯を張るとき、じっと見ていてもなかなか貯まりません。テレビを観たりしているとあっという間に貯まって、溢れてしまうことがあります。

これと勉強が似ているというのです。

流している水は勉強の量。流している(=勉強している)ことを意識しているときには、なかなか貯まらないけれど、勉強しているという意識がないくらい夢中になって勉強を続けていると、突然分かる。できる。溢れる瞬間が訪れる。ということです。

 

 

保護者や指導者は「どうしてこんなに時間がかかるの?」なんて言わずに、「今一生懸命お湯を張っているんだな。そのうち溢れるな」なんて心のなかで思っているとよいのではないでしょうか。

お子さんの学力というお湯がなかなか貯まっていないように思うのは、水面を凝視しすぎているからかもしれません。

子どもたちの集中力を削がないように、適切なタイミングで声をかけて励ましながら、じっくり伴走を続けることが重要です。

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